この記事では、コンドームを使っても性病になる可能性があるのか、性感染症ごとの感染経路やコンドームで予防できる範囲、不安を感じたときに検査を検討する目安まで分かりやすく解説します。
結論からいうと、コンドームを正しく使用すれば多くの性感染症のリスクを下げられますが、感染を100%防げるわけではありません。
厚生労働省も、コンドームだけでは防げない性感染症があるとしています。
そこで、コンドームを使ったから大丈夫と自己判断するのではなく、どのような接触があったかを整理することが大切です。
感染したか不安な場合は、症状の有無だけで判断せず、必要に応じて検査で確認しましょう。
感染の有無は見た目や症状だけでは判断できません。
自宅で確認したい場合は、検査できる項目や検体の採取方法、検査時期を確認したうえで利用しましょう。
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検査項目と利用方法を確認してから選べます
コンドームを使っても性病になる可能性はある
コンドームは性感染症を予防するうえで重要な手段ですが、「着けていれば絶対に感染しない」というものではありません。
感染症によって感染経路が異なるため、コンドームで遮断しやすい感染と、覆われていない皮膚から感染するものがあります。
コンドームは感染リスクを下げるが100%ではない
厚生労働省は、性感染症の予防には性行為時にコンドームを正しく使用することが重要としています。
一方、国の性感染症予防指針では、コンドームだけでは防ぐことができない性感染症もあることを周知する必要があると示されています。
つまり、「コンドームを使用した=感染の可能性がゼロ」という考え方は適切ではありません。
性感染症は膣性交だけでなく、オーラルセックスやアナルセックスでも感染します。
感染部位や接触した場所、コンドームを最初から最後まで使用していたかによってリスクは変わります。
詳しくは、厚生労働省の「性感染症」の情報でも確認できます。
体液で感染する性感染症には予防効果が期待できる
コンドームは精液や膣分泌液などの体液や粘膜が直接触れることを減らすため、クラミジア、淋菌、HIVなどの感染リスクを下げることが期待できます。
CDCも、適切かつ継続的なコンドーム使用により、HIVをはじめ、クラミジアや淋菌などの性感染症リスクを下げられるとしています。
ただし、性器が触れてから途中で装着した場合や、口から性器への接触をコンドームなしで行った場合には別の感染機会が生じます。
行為の一部分だけでなく、接触の全体を振り返ることが重要です。
コンドームによる予防の考え方は、CDCのコンドーム使用に関する案内でも確認できます。
皮膚の接触で感染する性感染症は防ぎきれないことがある
梅毒、性器ヘルペス、HPVによる尖圭コンジローマなどは、病変や感染している皮膚がコンドームで覆われない場所にある場合があります。
CDCは、梅毒について、コンドームが病変との接触を防げる場合にはリスクを下げられる一方、コンドームで覆われない部分の病変に触れれば感染する可能性があると説明しています。
性器ヘルペスについても、コンドームで覆われない場所からウイルスが排出されることがあり、正しい使用でも感染リスクを完全にはなくせません。
コンドームを使っても性病になる4つの理由
コンドームを使ったのに性感染症が心配になるケースでは、性器挿入時以外の接触も確認することが重要です。
代表的なのは、覆われていない皮膚の接触、オーラルセックス、途中からの装着、破損やずれの4つです。
理由①:コンドームで覆われない皮膚が接触する
コンドームが覆うのは主に陰茎部分であり、陰嚢、陰茎の根元、外陰部、恥丘、肛門周辺などまで完全に覆うわけではありません。
梅毒の病変、性器ヘルペスの感染部位、HPVに感染している皮膚などがこれらの場所にある場合、皮膚同士の接触で感染する可能性があります。
「コンドームを着けていたか」だけではなく、「覆われていない場所がどの程度接触したか」も判断材料になります。
CDCもHPVについて、コンドームで覆われない部分にも感染するため、完全な予防にはならないと説明しています。
理由②:オーラルセックスでも感染する
性感染症は膣性交だけで感染するものではありません。厚生労働省によると、口腔性交でもクラミジア、淋菌、梅毒、性器ヘルペスなどに感染する可能性があります。
例えば、挿入時にはコンドームを使用していても、その前後のフェラチオやクンニリングスを無防備に行っていれば、口やのど、性器への感染機会が残ります。
「挿入時にコンドームを使ったから大丈夫」と考えず、オーラルセックスを含めた一連の接触を確認することが大切です。
口腔性交による感染については、厚生労働省のオーラルセックスによる性感染症Q&Aでも確認できます。
理由③:性行為の途中からコンドームを着ける
射精前だけコンドームを装着する方法は、性感染症予防として十分ではありません。
性感染症は射精した精液だけで感染するわけではなく、粘膜や皮膚、分泌液などを介して感染する場合があります。
そのため、コンドームを使用する場合は、性器同士が接触する前から使用することが重要です。
CDCも、膣性交・アナルセックス・オーラルセックスの各行為について、最初から最後まで新しいコンドームを使用することを推奨しています。
理由④:破損やずれなどで直接接触する
コンドームを使用していても、破れる、外れる、ずれるなどのトラブルが起きれば、粘膜や体液が直接触れる可能性があります。
爪や歯などで傷をつけたり、ラテックス製コンドームに適さない油性の潤滑剤を使用したりすると、破損につながることがあります。
途中で破損や脱落に気づいた場合は、その時点で感染リスクがなかったとは判断できません。
厚生労働省も、コンドームに穴が開いたなど不安がある場合は保健所や病院へ相談し、検査を受けるよう案内しています。
コンドームで予防しやすい性病と防ぎにくい性病
性感染症は感染経路によって、コンドームによる予防効果の期待度が異なります。
体液や粘膜の接触が主な感染経路となるものでは予防効果が期待できますが、皮膚接触で感染するものではリスクが残ります。
| 分類 | 主な性感染症 | コンドーム使用時の考え方 |
|---|---|---|
| リスクを下げやすい | クラミジア・淋菌・HIVなど | 体液や粘膜の直接接触を減らせる |
| リスクは下がるが残る | 梅毒・性器ヘルペス・HPVなど | 覆われていない皮膚から感染する場合がある |
| 別の接触にも注意 | 咽頭クラミジア・咽頭淋菌など | オーラルセックス時にも対策が必要 |
この分類は「コンドームを使えば感染しない」「使っても意味がない」という意味ではありません。
どの性感染症についても、正しく使うことはリスク低減につながります。
クラミジア・淋菌・HIVなどはリスクを下げやすい
クラミジアや淋菌は、感染している粘膜や分泌物との接触によって感染します。
コンドームを最初から最後まで正しく使うことで、こうした直接接触を減らせます。
厚生労働省も、クラミジアと淋菌についてコンドームの使用による予防が有効としています。
ただし、オーラルセックスをコンドームなしで行えば、のどへのクラミジアや淋菌感染が起こる可能性があります。
挿入時だけ対策すればよいわけではありません。
梅毒・性器ヘルペス・HPVは感染リスクが残る
梅毒、性器ヘルペス、HPVは、コンドームで覆われていない性器周辺の皮膚や病変に触れることで感染する場合があります。
特に性器ヘルペスは、目に見える水疱や潰瘍がない時期にもウイルスが排出されることがあります。
厚生労働省は、症状がある場合には感染性が高まるため性行為を控えることが重要としています。
そのため、コンドームは使うべきですが、使用したことだけを根拠に感染を否定することはできません。
コンドームを使っていても検査が必要になることがある
性感染症には、自覚症状がないまま感染しているものがあります。
厚生労働省も、感染していても無症状だったり、いったん症状が消えたりする場合があると説明しています。
次のような状況では、検査や医療機関への相談を検討する意味があります。
- コンドームが破れた・外れた・ずれた
- 性行為の途中からコンドームを着けた
- コンドームなしでオーラルセックスをした
- 相手が性感染症と診断された
- 性器や口、皮膚に症状がある
- 症状はないが感染したか不安が続いている
不安のある感染機会や検査対象によって必要な検査は異なります。
自宅検査を利用する場合も、対象となる性感染症や検体、検査可能な時期を確認しましょう。
\自宅で検査できる項目を確認/
検査内容と利用条件を確認して選びましょう
コンドームを使ったのに性病が不安なときの4つの対処法
感染したかどうかは、「症状がない」「コンドームを使った」という情報だけでは判断できません。
不安な接触があった場合は、症状の有無、相手の感染状況、接触した部位などを整理して検査や受診につなげることが大切です。
対処法①:症状があれば医療機関を受診する
排尿時の痛み、膿のような分泌物、おりものの変化、性器の水疱・潰瘍・イボ、発疹、下腹部痛などがある場合は、自己判断せず医療機関へ相談しましょう。
厚生労働省の性感染症検査・相談マップでは、症状がある場合やパートナーの感染が明らかな場合には、病院やクリニックの受診を案内しています。
症状が出ている場合は、検査キットだけで済ませず診察が必要になることがあります。
泌尿器科、婦人科、性病科、感染症科などが相談先になります。
対処法②:無症状でも不安なら検査を受ける
性感染症は症状がないことも珍しくありません。
クラミジアでは特に女性が症状をほとんど自覚しないことが多く、知らないうちに感染が続く場合があります。
そのため、「何も症状がないから感染していない」とは限りません。
感染する可能性のある接触があり、不安が続く場合は検査で確認することが最も確実です。
全国の保健所ではHIV検査が無料・匿名で受けられ、地域によっては梅毒、クラミジア、淋菌なども検査できます。
近くの相談先は、厚生労働省の性感染症検査・相談マップで検索できます。
対処法③:検査できる時期を確認する
性感染症は、感染してすぐ検査すれば必ず正確に分かるわけではありません。
病原体や検査方法によって、感染から検査で確認できるようになるまでの期間が異なります。
厚生労働省も、性感染症によって検査で感染が分かる時期が異なるため、保健所や病院に相談するよう案内しています。
不安だからと直後に一度だけ検査して終わりにせず、対象となる性感染症に適した検査時期を確認することが重要です。
対処法④:結果が分かるまで感染予防を続ける
検査結果が分かるまでの間も、パートナーへの感染を防ぐ行動が必要です。
性行為をする場合はコンドームを最初から最後まで正しく使用し、症状がある場合は性行為を控えて医療機関へ相談してください。
また、自分が陽性だった場合にはパートナーの検査や治療が必要になる性感染症もあります。
自分だけ治療して終わらせず、医師の指示に従うことが再感染や感染拡大を防ぐうえで重要です。
コンドームと性病についてよくある質問
コンドームを使った場合の性感染症リスクや、検査を受けるべき状況についてよくある疑問を整理します。
コンドームを最初から最後まで使えば性病にはなりませんか?
感染リスクは大きく下げられますが、ゼロにはできません。梅毒、性器ヘルペス、HPVなどはコンドームで覆われていない皮膚から感染する場合があります。
コンドームをしていればクラミジアには感染しませんか?
正しく使用すれば感染リスクを下げられます。ただし、装着前の接触やコンドームなしのオーラルセックスなど、別の感染機会があれば感染する可能性があります。
フェラだけでも性病になりますか?
はい。厚生労働省は、オーラルセックスでもクラミジア、淋菌、梅毒、性器ヘルペスなどに感染する可能性があると案内しています。
コンドームが破れていなくても検査したほうがいいですか?
破損がなくても、覆われていない部分の接触やオーラルセックスなどがあれば感染リスクが残ります。心配な接触があった場合は、保健所や医療機関へ相談して検査の必要性を確認しましょう。
性病なら必ず症状が出ますか?
いいえ。性感染症には無症状のものがあります。厚生労働省も、感染したまま本人が気付かずパートナーへ感染させることがあると説明しています。
性病検査はどこで受けられますか?
保健所や医療機関で受けられます。保健所では無料・匿名のHIV検査が行われ、自治体によって梅毒、クラミジア、淋菌なども検査できます。自宅で採取して郵送する検査サービスを利用する方法もあります。
コンドームを使っても性病になる可能性を理解して検査につなげよう
コンドームは性感染症予防のために重要ですが、正しく使用しても感染リスクを完全にゼロにはできません。
クラミジア、淋菌、HIVなどでは体液や粘膜の直接接触を減らす効果が期待できますが、梅毒、性器ヘルペス、HPVなどは覆われていない皮膚から感染する場合があります。
また、オーラルセックス、途中からの装着、破損やずれなどがあれば、コンドームを使用した性行為でも感染機会が生じます。
症状がない性感染症もあるため、「何も症状がないから大丈夫」と自己判断しないことが重要です。
検査項目や適切な検査時期は感染症によって異なります。
不安な接触があった場合は、厚生労働省の性感染症検査・相談マップや医療機関で相談するほか、自宅検査を利用する場合も対象項目と検査方法を確認してから利用しましょう。
性感染症は無症状の場合もあるため、不安を残したままにせず確認することが大切です。
自宅検査を選ぶ場合は、検査対象や採取方法など最新の案内を公式ページで確認しましょう。
\自宅で検査方法を確認/
検査項目を確認して自分に合う方法を選べます